私は、年収500万円までは戻せる気がしています。
転職しても、事業を一時的に止めても、生活が崩れても──
なぜか「500万円前後まではまた戻れる」と、どこかで確信がある。
でも、1000万円となると、話は変わってきます。
やる気がないわけではありません。
工夫もしているし、努力もしている。
それでも、“あのライン”を越えられない。
これが独立直後の私が持っていた感覚です。 私と同じような感覚の方、意外と多いのではないでしょうか?
なんでこんな感覚になるんだろうか?って考えていて、あるときふと気が付いたんです。
この壁は、能力や時間の問題ではなく、
「自分はこのくらいでちょうどいい」と、
どこかで思ってしまっていた“心理的上限”なんじゃないかと。
人は、自分の収入や評価が「自己イメージ」に合わないと、
無意識に自ら調整をかけてしまうと言われています。
──これを、心理学では「自己整合性の維持」と呼びます。
私は、年収1000万の自分を“自然”だと感じられなかった。
むしろ、500万を超えるとどこか落ち着かず、
「やりすぎてる」「バランスが悪い」と感じてしまっていた。
収入の限界は、スキルや努力よりも、
「どの数字を自分らしいと信じているか」が決めている。
あなたにも、そんな“天井”がないでしょうか?
500万は戻れる。
でも1000万は“違う世界の話”に聞こえる──
それって、本当に「現実的な判断」なんでしょうか?
副業で稼げない人の“無意識の上限”

副業を始めて3ヶ月。
なんとか月に3万円、安定して稼げるようになりました。
でも──そこからが進まない。
実は「副業収入が月5万円前後で停滞する人は全体の6割以上」という調査もあります[1]。
時間も確保している。スキルもある程度整っている。
それなのに、月5万円を超えると急に“上がらなくなる”。
この現象の背景には、行動経済学でいう「現状維持バイアス」があるとされます。
人は今の状態を“ちょうどいい”と無意識に正当化し、
変化に伴う不確実性を避ける傾向があります。
「これ以上頑張ったら疲れるかも」
「副業のせいで本業に影響が出るのはまずい」
「ここまでなら安全圏」
──これらは、言葉にすれば“理由”ですが、
行動としては“収入の上限設定”と同じです。
能力の限界ではなく、「自分は月5万円くらいがちょうどいい」と、
心のどこかで思ってしまっている。
あなたも、そういう“上限の自動設定”に、
心当たりはありませんか?
「自分にはムリかも」と思った瞬間、すべてが止まる

うまくいっていた副業が、急に伸びなくなったとき。
法人を作ったのに、収入が思ったほど増えなかったとき。
私は思ってしまいました。
「やっぱり自分には、無理なんじゃないか」
法人化すれば、構造が変わる。
そう思っていたのに、やっぱり同じなんです。
実際、法人設立後に年収1000万円を突破できないまま停滞する人も多く、
小規模事業者の約70%は年収500〜800万円未満に収まっているという統計もあります[2]。
名刺が変わっても、住所が変わっても、肩書が変わっても。
中にいる“自分”が変わらなければ、上限はそのままでした。
これは、心理学でいう「自己ラベリング効果」に近い現象です。
自分で自分に「このくらいの人間」というラベルを貼ると、
それ以上を目指すことが“違和感”になってしまう。
会社員としての限界感を、副業で突破する。
副業の限界感を、法人化で突破する。
でも、その先にある壁だけは、外側の構造じゃ越えられない。
「このレベルで稼いでいる人たちは、自分とは違う」
「あそこまでいけるのは、特別なセンスがある人だけ」
──それ、根拠ありますか?
ほとんどのケースで、“証拠”なんてない。
ただ、どこかで刷り込まれた「思い込みの限界」を、
自分自身が採用してしまっているだけです。
たとえ法人を作っても。
そのままの“心の設定”では、稼ぎの構造は何も変わりません。
私は、なぜ“500万の外側”を超えられなかったのか

20代から30代にかけて。
「500万円あれば、とりあえず生活には困らない」
そう思っていた自分がいました。
実際、そこまではなんとか稼げる。
多少仕事を変えても、副業を始めても、
気合いで回していれば“そこそこ”にはなる。
でも、600、700、800と、段階を上げようとすると、
何か見えない壁が立ちはだかる。
それは「身の丈」という、極めて主観的な制限でした。
社会心理学では、人が自らの可能性を制限してしまう現象を、
「自己規制バイアス(self-handicapping bias)」と呼びます。
たとえ能力があっても、「上を目指して失敗したくない」という防衛心が、
挑戦そのものを遠ざけてしまう。
私は気づかないうちに、
「周囲から浮かない程度」「安心されるライン」に、
自分の数字を合わせていました。
実際、日本の年収中央値は約443万円[3]。
多くの人がその周辺にいる安心感も、私を“戻らせた”要因だったのかもしれません。
でも、それって本当に“自分の数字”だったのか?
気づいたときには、時間だけが過ぎていました。
10年分の“跳べなかった分岐点”を、
いま静かに数え直している自分がいます。
収入を変えるのではなく、“許せる自分”を変える

副業で稼げるようになるには、
行動力、継続力、スキル、戦略……色々あります。
でも、それらよりもずっと大きいのが、
「自分で自分の収入を許せているかどうか」なんです。
たとえば、月に10万円稼いだとして。
それを「たまたまだった」「相手が良かったから」と片づけてしまう人は、
それ以上を“受け取る準備”ができていません。
心理学ではこれを「インポスター症候群」と呼びます。
自分の成功を“自分の実力によるもの”として認められず、
どこかで「自分にはふさわしくない」と感じてしまう。
その感覚は、再現性のある行動を止めさせてしまいます。
私はそれに、ずいぶん遅れて気づきました。
収入を変えたいなら、まずは“自己評価”の構造を変える必要がある。
つまり、「自分はこれだけの価値がある」と、
心の底でちゃんと認めているかどうか。
それがないままでは、
いくら仕組みを作っても、法人にしても、
どこかで“元のライン”に戻ってしまう。
本当に変えるべきは、収入の額ではなく、
その金額を受け取ってもいいと“思える自分”なんです。
「年収を超える」のではなく「自分の天井を超える」ということ

会社員時代、アフィリエイトの副業で月5万円稼いだとき、
私はどこかで「もう十分かもしれない」と思いました。
会社員としての給与に上乗せされる金額。
生活が潤い、趣味が増え、将来の安心も少しだけ広がる。
でも──あるとき、ふと思いました。
「この5万円、もし会社がなくなっても本気で続けるのか?」
──正直、そこまでの熱はありませんでした。
つまり私は、「副業として無理のない範囲」に、
自分の“上限”をセットしていたんです。
事実、ある調査では、副業をしている人の約8割が「月収5万円未満」で止まっているといいます[4]。
多くの人が、副業を“副収入”として処理し、
本当の意味で「自分の構造」として持てていない。
年収を超えるというのは、単なる金額の話ではありません。
それは、「自分の定義を、変える」ということです。
今までの人生で積み上げた「自分らしさ」や「無理のなさ」。
その中に、“まだ設定されていない自分”を入れていく。
副業をやる理由も、法人をつくる意味も、
最後はそこに行き着く気がします。
だから問いかけたい。
あなたは、いくらまで稼げる人間だと思っていますか?
そしてそれ以上を、
「本当に、自分に許せていますか?」
構造を変える“最初の一手”は、マインドじゃなく“実務”から

副業や法人化に関する情報は、今やSNSや書籍で溢れています。
でも──それを「自分のこと」として実感できる人は、ごくわずかです。
それは、多くの人が「まずマインドを変えよう」とするからです。
思考を整えてから、環境を変える。
でも、実際はその順番では動けない。
人が変われるのは、**“外側の構造が変わったあと”**なんです。
1. 副業を“会社の外”に持ち出す
まずは、「自分の名前でお金を受け取る」経験をしてください。
ココナラ・note・BASE・Instagram──なんでも構いません。
“自分の価値が、自分を通じてお金になる”という経験が、
心にある「自分の上限設定」にヒビを入れます。
総務省の調査でも、2022年時点で副業・兼業人口は約300万人を超えており[5]、
実際に動き出している人はすでに“特別な存在”ではなくなっています。
2. 法人をつくり、“人格”を分ける
次の一手は、「自分=収入」の回路を切り離すこと。
法人を設立すると、ビジネスが“自分の内側”ではなく“構造の外側”に移動します。
これは、心理的にも大きな効果があります。
「法人として請け負っている」と意識できるだけで、
金額の引き上げがしやすくなる。
2023年時点で、日本の年間法人設立数は13万社以上。
うち8割近くが従業員1人以下の“小規模起業”です[6]。
つまり、法人は「特別な人がやること」ではなく、
「自分を守るための道具」なのです。
3. “自分の設計図”を見える形にする
人は、頭の中の抽象構造では動けません。
だからこそ、自分のキャッシュフロー設計を**「図」にする」**ことが重要です。
本業(会社員)
月収:28万円(固定)
副業(個人名義)
スキル販売:月3万円(時間切り売り)
法人(請負・販売)
BtoB制作:月10万円(成果・納品型)
合計:41万円/月 → 年収492万円
自分の“枠”を構造で超える第一歩
このように「理想図として可視化」することで、
脳がその数字を“自然なもの”として処理し始めます。
4. 一度だけでも「上の数字」を経験しておく
たとえ単発でも、「自分が月60万稼いだ」「法人で20万請けた」
その経験を持つと、脳はそれを“戻れる場所”として記憶します。
この「一度でも超えたことがある」という実感が、
天井を外から押し上げてくれる。
5. 壊れたとき、戻れる仕組みをつくっておく
設計図は、何度でも描き直せます。
もし法人が止まっても、副業が止まっても、
キャッシュフローが狂っても──
“自分で設計できる”という感覚があれば、
収入は「戻るもの」ではなく「再構成できるもの」になる。
よくある質問(FAQ)
副業でなかなか収入が増えません。スキルの問題でしょうか?
スキルも一因ですが、多くの場合は「自分の中の上限設定」によって、稼ぎの行動が抑制されていることがあります。心の中にある「このくらいでいい」という無意識が、ブレーキになっている可能性があります。
法人化すれば収入は増えやすくなりますか?
法人化には「信用」「単価アップ」「節税」といった効果がありますが、マインドの設定が変わらなければ収入構造も変わりません。あくまで“仕組み”であり、自分自身の枠を広げることとセットで考えることが重要です。
副業の売上が一時的に伸びたのですが、続ける自信がありません。
それは自然なことです。一度でも「稼げた」経験があること自体が大きな資産です。その数字に“慣れる”ことができれば、脳はそれを再現しやすくなります。自分の収入に対する「許容範囲」を広げる意識を持ってみてください。
会社員と副業・法人を両立するのは現実的ですか?
十分可能です。むしろ、会社員という安定をベースに「外の構造を持つ」ことが、もっとも安全なキャリア設計になります。副業から始めて、小さな法人を作るというステップも現実的です。
“収入の天井”を超えるために、最初にすべきことは何ですか?
思考を変える前に、“自分の名前でお金を受け取る”経験をしてください。noteでもSNSでも、金額は小さくても構いません。その体験が「お金は自分の外にも流せる」と感じるきっかけになります。
この記事のまとめ

- 副業で稼げない原因は、スキルや努力ではなく“心の上限”かもしれない
- 年収500万を越えられないのは、無意識に「このくらいでいい」と思っているから
- “思考”ではなく“構造”を変える行動から、突破口は開ける
「自分はもっと稼げるはず」──そう思いながらも、なぜか収入が伸びない。その理由は、能力や努力ではなく、自分自身が無意識に設定している“心理的上限”にあるかもしれません。法人化しても、仕組みを作っても、心の中の「許容値」が変わらなければ、結果は同じ。この記事では、マインドだけでは超えられない“天井”を越えるための具体的な構造づくりについて掘り下げました。
ここまで読んでくださったあなたには、きっとどこかで「このままでいいのか?」という気持ちがあるはずです。
自分の枠を超える一歩は、特別な人だけのものではありません。
少しだけ“自分の設計図”を変えること。そこから、すべては動き出します。
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